家族葬にはトラブルがつきもの？さまざまなトラブルを予防法とともに解説

家族葬における親族間のトラブル

一般葬が幅広い人へ葬儀の案内を出すのに比べて、家族葬は限られた人のみで執り行われる葬儀です。そのため、親族間でのトラブルが起きやすい傾向にあります。これらのトラブルは、葬儀後の関係にも大きな影響を残すことになりかねません。よって、事前にトラブルを予防するための配慮を行うことが大切です。

参列者の範囲に関するトラブル

家族葬といっても、遺族や親族のほか、親しかった友人の参列が考えられます。よって、参列者の範囲が明確に決められているわけではありません。そのため、親族間で認識に違いがあると、トラブルに発展してしまう可能性があります。予防策を講じていなければ、「〇〇さんは呼ばれたのに、私は呼ばれていない」という不満が起きやすいでしょう。

これらのトラブルを防ぐためには、事前に親族間で家族葬の範囲を具体的に話し合っておくことが有効です。また、参列してもらう予定のない人には、葬儀後にお知らせのご挨拶を送りましょう。どうしても葬儀の前に逝去の連絡をしなければならない場合には、家族葬であることを伝えたうえで、具体的な葬儀の日付を伝えないようにするのがおすすめです。

家族葬に批判的な人とのトラブル

慣習やしきたりにならって行う一般葬とは違い、家族葬は比較的自由度が高いことでも知られています。とくに、限られた近親者のみで執り行う場合には、無宗教形式で行ったり、簡略化したりすることも多くみられます。しかし、家族葬への理解がなく馴染みの薄い年配の方などからは、批判を受けてしまう可能もあるでしょう。

こういったトラブルを避けるためには、家族葬は故人の遺志であることを伝える方法がおすすめです。

家族葬における葬儀会社とのトラブル

親族間でのトラブルの次に多いのが、葬儀会社とのトラブルです。家族葬でトラブルが起きやすい理由には、比較的新しい形式のお葬式であり、スタンダードが存在しにくいことがあげられます。ここでは、家族葬で起こりうる葬儀会社とのトラブルをみていきましょう。

お金に関するトラブル

家族葬において、葬儀社とのトラブルの中でも一番多いのが、葬儀費用などのお金に関するものです。参列者が少なく小規模で執り行うことから、費用を安く抑えられるイメージのある家族葬ですが、必ずしもそうとは限りません。自由度が高いことから、さまざまなオプションをつけた結果、想像よりも高くなってしまったというケースもみられます。また、香典を辞退した場合には香典収入が減るため、負担が大きくなることもあるでしょう。

このようなお金に関するトラブルを避けるためには、しっかりと細かい見積もりを出してもらうことが大切です。また、仲介サービスを利用すると費用が高くなる傾向にあるため、可能であれば葬儀サービス専門会社に直接見積もりを依頼するのがよいでしょう。

希望の葬儀にできなかったというトラブル

お金のトラブルに次いで多いのが、希望していた葬儀と違うものになってしまったというトラブルです。葬儀を何度も経験している葬儀会社と、葬儀に慣れていない遺族の間でうまく意思疎通できなかったことが原因となっています。また大切な人を亡くしてしまった直後の状態で、うまく想いを伝えられないということもあるでしょう。

そういったときには、葬儀会社の担当者との話し合いに、親族と一緒に参加するのがおすすめです。そうすることで、より具体的に希望のイメージを伝えられ、誤解も生まれにくくなります。もし喪主経験のある親族がいる場合には、ぜひ同席をお願いしてみましょう。

家族葬におけるお寺とのトラブル

家族葬を執り行うにあたって気をつけておきたいのが、お寺とのトラブルです。人によっては、先祖代々檀家となっているお寺がある方もいらっしゃるでしょう。このお寺のことを菩提寺と呼びます。もし菩提寺に納骨を希望している場合には、まずお寺の僧侶に連絡をしたうえでお通夜と葬儀を行わなければなりません。万が一、家族葬で菩提寺に連絡をせずにいると、納骨をさせてもらえない場合があるほか、お葬式をやり直す必要が出てきます。自由な形式でできるイメージの強い家族葬の場合に起こりやすいトラブルなので、お葬式の前にきちんと連絡しましょう。

まとめ